中古トレーニングマシン・トレーニング機器・トレーニング器具の販売・買取・レンタル 【リサイフィット(Recyfit)】
| |

【第7回】~マシンケーブルの交換時期と点検方法~

~マシンケーブルの交換時期と点検方法~

・今回はウエイトスタックマシンの心臓部分❝被覆付きケーブル❞について分かりやすくご説明をさせて頂きます!!
※マシンをご使用中に断裂し、大怪我などの事故を未然に防ぎ、より安全にお客様にトレーニングして頂けるよう最後までご覧ください。

★内容★
・Fitnessマシンケーブルの構造、特徴
・Fitnessマシンケーブルの消耗、劣化の原因
・Fitnessマシンケーブルの日々のメンテナンス方法、交換のタイミング

以上をご紹介させて頂きます!!

●Fitnessマシンケーブルの構造、特徴
~基本的なケーブル構造~
Fitnessマシンケーブルは、太さの違いはありますが、鋼の細線(素線)を撚って束ねた小縄(ストランド)をさらに6∼8本撚り合わせて作られており、高い強度と柔軟性を兼ね備えています。
※下記、ケーブル内部の画像
↓↓↓

~特徴~
・被覆付きケーブルは、滑車などの接触体との圧接作用を和らげるので、ケーブル及び接触体(滑車)の損傷が少なくなる。
・表面が平滑、*酸・アルカリ・海水などによる腐食に強い。

●Fitnessマシンケーブルの消耗、劣化の原因
~主な原因~
①「素線切れ」 →消耗
ケーブルは長く使っていると経年劣化・摩耗によりケーブルの素線切れが発生。 1本素線切れが発生すると他の素線に負荷がかかり、突然の破断に繋がります。

※素線切れ写真
↓↓↓

~素線切れのメカニズム~
・fitnessマシンのケーブルはウエイトの上げ下ろし重量で、張力が掛かったケーブルは、※図1に示すように滑車に入るときに曲げられて、滑車を出るときに、また真っ直ぐに曲げ戻されます。
※カムに巻き込む際も同じ現象が起きています。

※図1 滑車を通るときにケーブルが受ける曲げ・曲げ戻し

この時、素線がどういう動きをするかを模式的に表したのが※図2です。滑車に沿ってケーブルを曲げると、内側と外側で素線の曲率半径が異なるため、ちょうど陸上トラックのスタート位置のように、素線間にずれが生じます。
※図2 曲げを受けて生じた素線のずれ

このずれが生じる際に、素線同士が擦り合わされ、摩擦力によって亀裂が発生する
※図3 曲げを受けて素線に発生するき裂(フレッティング疲労)

発生した亀裂は、ウエイトで引っ張られ、滑車で曲げられる度に少しずつ伸展し、やがて貫通して、素線は切れてしまいます。
そして、素線が切れると、残った素線で荷重を支えることになり、素線一本あたりの荷重が増えてしまいます。このため、さらに素線は切れやすくなり、素線切れが加速度的に進行します。その結果、ケーブルの強度は著しく低下し、定格荷重より小さな荷重でケーブルが切れるようなことが起きてしまいます。

※例えば、ケーブルが突然断裂する事例として被覆内部で上記のような断裂が積み重なり、ある一定の耐荷重を超えてしまうという原因が考えられます。

~素線切れの起こりやすい箇所~
ケーブルの素線切れは滑車を通過することで発生します。このため、素線切れの数は滑車を通過する回数に依存します。したがって、ケーブルを点検する際は、滑車を通過する回数の多い箇所を把握しておき、点検することが大切です

※このような箇所は特に注意して確認しましょう!

~錆はケーブルの天敵~
錆の原因 →滑車からの脱線、被覆劣化による被覆の裂け傷、外的な傷により被覆が破れケーブルがむき出しになり外気に触れることでサビが発生。
被覆切れ写真:このようなケーブルを使用している場合、交換をお勧めします。

~ケーブルの錆について~
ワイヤーは錆の影響を受けますと強度低下の原因となります。錆で強度が低下すると破断のリスクがありますのでワイヤロープが錆びないように管理することが大切です。
ケーブルの主材料は鉄で出来ています。鉄は錆に弱いので、錆の影響を受けやすい時には、「メッキ加工が施されたもの」や、「ステンレス製のケーブル」があります。
メッキ加工が施されたものは耐食性にすぐれ、錆からケーブルを守ります。ステンレス性のほうが耐久性も高く、長期間にわたり耐食を防ぐことが出来ます。
※弊社、メンテナンスで使用しているケーブルはナイロン被覆のステンレスケーブルで亜鉛メッキ処理をしております。

●Fitnessマシンケーブルの日々のメンテナンス方法、交換のタイミング
~メンテナンス方法~
①滑車の清掃
ケーブルが滑車、カムに巻き込む際に摩擦が発生します。この摩擦を少しでも軽減させるために滑車についているホコリや汚れを清掃。清掃後にシリコンスプレーなどで摩擦を軽減させる。

※被覆が劣化して固くなっているケーブルは滑車に巻き込む際に❝きしみ音❞が出ることがあり、シリコンスプレーで改善されることもありますが、交換をお勧めします。

②ケーブルのたるみがある。
ケーブルをたるんだまま使用すると滑車からの脱落し被覆を傷つけることがあります。
→早めの調整をお勧めします。

※注 特に足周りについているケーブルはケーブルが横に張っている為、たるみやすいです。

③滑車にキズ、サビがある
滑車に埃やゴミなどが巻き込まれキズが入ることがあります。このことでケーブルの被覆を傷付けてしまう為、滑車の交換をお勧めします。
→ケーブルを交換したのにすぐに被覆が破れてしまうなどは上記のような原因が考えられます。

―完―

ページトップに
戻る